こんなにも小さくて、細い腕で投げているんだね

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きみは、こんなにも小さくて、細い腕でいつも一生懸命に投げているんだね・・・。彼らをストレッチしていて彼らの腕に触れるとき、私はいつもそう思うのです。

私のジムでは、小学生から大学生まで、幅広い年齢層の子供たちが、コンディショニングに通ってきます。現在、特に多いのは小学校6年生です。怪我からの復帰のために頑張っている子供。怪我をしたくないからコンディショニングに励む子供、体力をつけたい子供。パフォーマンスアップにつなげるために頑張っている子供。沢山います。

そして彼らももちろん、地元の少年野球チームに入っています。彼らは毎年、30近い大会に出て、160試合近くするそうです。先日の3連休でも、8試合したそうです。

ある記事によると、年間230試合するチームがあるのだとか。ビックリしますね。

大人たちは、どうしてそんな日程を組むのでしょうか?私には不思議でなりません。

こんなにみんな怪我が多発しているのに。こんなに人数が減ってきているのに・・・。

大人たちは、自分に置き換えて考えられないのでしょうか?

子供たちと同じように、もし大人たちが、年間160~230試合してみたらどうなるのでしょうか。試合のない日は、朝から晩まで、誰かに作られたメニューで練習させられて、平日はまた普通に仕事に行って、遅くまで働いて・・・。

子供たちも、毎日学校に行って、帰ってきたらすぐに習い事に行って、遅くまで勉強して、親にいつも怒られて・・・。子供も結構毎日ストレスと疲労と戦っているのではないでしょうか。

だとしたら、大人が同じ日程で動いてみても、結構同じストレスではないでしょうか。どれだけの疲労があるのかが、わかるのかもしれません。自分たちが実際にやってみたら、どれだけ体と心に負担があるのかが・・・。

大人たちは実際、子供たちと同じ日程で動いて指導しているとはいえ、指導者なんてノック打って、バッティングに少し投げるぐらいでしょ。チームによっては、自分は全く身体を動かさない人もいるでしょう。動いているのは口ばかり。それで本当に子供たちの疲労度がわかるのでしょうか?

よく言うんですよ。

「俺たちの時代はな・・・」

「昔はな・・・」

そんなこといつまで言っているんでしょうか?数十年前とは、日本の環境はすさまじく変化しているんです。

例えば、夏の暑さだってそうです。私の子供の頃は、30度を超える日など、数日しかありませんでした。25度を超えれば、もう暑かった記憶があります。それが今では40度を超えるのです。体温より高いんです。それだけいろんなことが変わってきているのです。いつまで昔を基準に考えているのでしょうか。もう、少年野球は本当に維持できなくなります。

特に、小学生の軟式野球においては、中心となる組織がないために、日本の小学生軟式をとりまとめることができないので、各団体や各地方のやり方になってしまう。誰かが中心になっても、拘束力がないために、バラバラな考えがなかなかまとまらない。と・・・。

どうすればいいんですかねぇ。

私のジムでは、個人個人のメニューが終了すると、最後にベッドに子供たちを寝かせて、私が、肩や肘などのストレッチをするのですが、その時に子供の腕を持ってストレッチするのですが、その腕が本当に細いのです。彼だけが細いのではなく、ほとんどの子供たちの腕が細いのです。手も小さいのです。

『こんなに細い腕で、投げているんだ。何球も何球も。それも全力で・・・。そらこんなに細い腕で投げていたら、故障するよな。』と思うのです。

子供たちの手に触れてみてください。手を触ってみてください。前腕を上腕をつかんでみてください。どれだけ小さいか、どれだけ細いか、よくわかると思います。もちろん成長には個人差があります。大人顔負けの立派な体格をした子供もいます。しかしそのような子供はまれです。ほとんどが、まだまだ小さく、細く、身体が出来ていません。

実際に触れてみてください。本当に、この試合数でいいのか、この練習スケジュールでいいのか?内容でいいのか?今一度、考えてみてほしいと思います。

以上、こんなにも小さくて、細い腕で投げているんだね。でした。

 

 

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