体育5を目指せ!

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コーチング

私は、元々、高校の体育教師を目指し、体育大学を卒業した人間です。卒業後は中学の常勤講師なども経験しましたが、結局は教師にはなれず、大学で出会ったスポーツ医学という新しい分野に興味を持ち、結局そのまま、スポーツ医学の分野から、当時、日本のスポーツ医学界では、先端を行っていた医療法人に入り、リハビリ室に勤務し、一般からトップアスリートのリハビリテーション、競技復帰までのアスレティックリハビリテーション、大学病院の糖尿病患者の運動指導などいろんな経験をさせていただきました。そしてその流れから、たまたまプロ野球でのお仕事にご縁をいただきました。それから、プロで25年、そしてその後は、子供たちから高齢者まで、幅広い年代の運動指導の仕事をしています。月に一度は、知的障害の子供たちの放課後デイサービスでの運動指導など、今現在も、様々な経験をさせていただいております。いろいろな経験をさせていただき、たくさんの方の経過やその後の成長、またスポーツでの活躍を見てきて思うことががあります。

現在でも、特に野球関係の子供たちや選手を指導することが多いですし、その後の野球選手としての成長も、数えきれないくらい見てきました。

現在も小学生から大学生の選手を預かっています。そこで、やはり、私が強く思う事。私もしなくてはいけないし、指導者にもその部分を大切に考えてほしい事。

それは、体育の成績で、5をとれるような選手にすることです。もちろん5段階評価の5です。

私たちの子供の頃は、ほとんどの男の子が野球をしていました。そして小学校では、一番足が速く、運動会では常にヒーローで、誰もが知っている存在。何をやらしても一番上手い。そんな子が、野球のチームでは、4番でエース、そんな時代でした。

そして中学に上がっても、その中学で、ナンバーワンの運動能力の生徒が4番でエース。そんな時代です。そして、その中でも飛びぬけている子供が、当時のPL 学園などの甲子園を狙える高校に進学していくのです。もちろん、誰が見ても体育の成績は5でしょう。当たり前です。ずば抜けていますから。

しかし、近年はどうでしょう。私は、近鉄やオリックス時代、疑問に思うことが多々ありました。

ちょうど今頃、1月には、毎年新人選手たちがドラフトの指名を受けて入団してきます。私たちトレーニングコーチは、プロの練習に対応できるように、2月のキャンプに向けて新人練習を行うのですが、そんな毎年10人前後の選手の中には、明らかに体育の成績が3ぐらいの選手がいるのです。

体育大学を卒業している私にとっては驚きです。体育大学にはいないですから、3の評価しかないような生徒は・・・。

はっきり言って、どんくさいのです。

『まじで?』

『こんなこともできへんの?』

『格好悪~!』

『誰やこんな、どんくさい選手取ってきたんは?』

って感じなのです。

毎年新人合同練習初日には、監督、全コーチ、球団関係者が見学に来るのですが、そんなある年に、私は当時の2軍監督に言われたのでした。

『おい!赤川、まともにキャッチボールできる選手、一人もおれへんな?どないなっとんや?』と。

もちろん、プロのドラフトにかかって来たのですから、相手の胸に強い球をそこそこの距離は投げることはできます。しかしながら、プロの指導者からすれば、全然出来ていないというのです。ただ投げているだけ。

そして私たちもいろいろな動きつくりや、ランニングメニュー・トレーニングメニューをしていくのですが、『よくプロに入って来たな?』と言う動きの選手が何人もいます。

世間の人からすれば、プロ野球選手は、肩も強い・足も速い・運動神経抜群!と言うイメージでしょうが、とんでもありません。私からすれば体育3以下の選手もいます。ただ、ボールを持ったりバットを持ったら、野球は上手いのですが・・・。

『この選手は先が見えてるよなぁ~』と、いつも思ってしまいます。案の定、そのような選手がその後、1軍で活躍したことなんか見たことがありません。数年すれば自由契約です。そんな中には、高校ジャパンの選手もいたりします。

『どこ見て選んでるの?』って感じです。

スカウトにもよく言っていました。『野球はまだまだ上手くなくてもいいから、体育の成績が、スーパー5みたいな選手探してきてよ。野球の技術なんて、いいコーチに巡り合ったり、環境が変わったら、伸びる要素いくらでもあるけど、どんくさい選手は、そのまま伸びへんよ!足が速い選手は、何もしなくても、元から速い!肩の強い選手も元から強いねんから!野球が他よりちょっとうまいからって、運動能力低かったら終わりやで。』と。いつもいっていました。

逆に当時から、ソフトバンクホークスの3軍や2軍選手は、野球はまだまだ未完成かもしれませんが、体育ならスーパー5みたいな選手の集まりでした。

『そらいい選手出てくるわ。』といつも話していました。初めから持っている能力が違うのです。足はめちゃくちゃ速い。肩はめちゃくちゃ強い。ただ、まだ未完成なので、ミスが多かったり、上手くいかないことは、多々ありますが、将来性を冷静に見た時に、すごく期待感があります。

プロの世界でもそうなのです。私は、小学校のレベルから、そこを目指すべきだと思うのです。いくら、打ったら、人より飛距離が出ても、動きがバタバタならば、守らせるポジションなんてありません。投げる球が速くても、投内連携がバタバタでは使いものになりません。いくら打てても、走ることがバタバタで遅ければ使えません。その先も伸びることはないでしょう。プロに来てもそうなんですから。

だからこそ、私は、小学生の頃から、野球の技術練習だけでなく、もっともっと基本的な身体を使う、動かす練習に時間をかけるべきだと思うのです。高校になってからでは遅すぎます。小学生も中学生も、もっともっと野球が上手くなりたいになら、技術練習以外も頑張るべきです。もっと時間を作るべきです。技術の完成なんて、まだまだ先なのです。そんな事よりも、身体を動かすという基本中の基本の器を広げてやることの方が大切だと思います。

今はそんなに上手くなくても、体育5の選手は、いつか技術も進化してくるでしょう。

しかし、そうでない選手は、先が見えています。甲子園に出場しても、ベンチにも入れないでしょう。練習内容を今の時期から見直すべきだと思いますし、本人も自覚するべきです。野球の技術練習だけでは、超えられない壁があることを。そういった選手は、逆にそのようなメニューを嫌います。しかし、その基本的な能力をアップすることが最も大切なんだと指導者は理解させてほしいのです。

野球は総合的な能力が問われる競技です。目先の技術のとらわれず、大きな器を作ってほしいと思います。

以上、体育5を目指せ!。でした。

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