そろそろ、各チームが卒団式の時期を迎えます。
小学校・中学校での各チームでの卒団です。
私も小学校・中学校のサッカーや、ソフトボールや野球などの卒団式に参加したことがあります。
最近は、保護者さんも随分前から準備して、入団の頃からの写真を撮りためて、何百枚の中から、その子らしい表情であったり、感動の場面であったり、最高の笑顔であったり、悔し涙であったり、様々な表情を、素敵な音楽にのせて編集しています。
編集専用のアプリがあったとしても、音楽の選曲や、構成はやはり、保護者さんのセンスでしょう。
本当に素晴らしいですね。涙なしには見られないです。
また、子供たちが、お父さん・お母さんに向けて、手紙を書いてきて、朗読するシーンでは、子供たちの本音が語られ、『あぁ、この子は、こういう気持ちでいたんだ。辛かっただろうなぁ。とか、よくがんばったんだなぁ。とか』、普段では決して気付かないことが、最後の最後の卒団式で語られます。
「僕は、この三年間、お父さんの事が大嫌いでした。何かすると、いつでも野球に例えられ、そんなんだから、エラーするんだ。とか、大事な場面で打てないんだ。とか言われてとても嫌でした。ですが、今となっては、その怒こられた意味が、よくわかります。お父さん大好きです。」
「監督の息子だから、試合に出してもらえるんだ。と、言われているのがとても悔しかったです。だから、そんなこと言われないようにしようと、一生懸命に頑張って練習をしました。」
「お母さん、もうあんまり、細かい事まで言わなくても、僕は大丈夫だから。もう言わなくてもいいよ。」
「僕は、生れてはじめて、野球のグラブを買ってもらった時、お父さんに、野球の道具を大切にしなさいと言われました。僕は、そのことをずっと守ってきました。これからも大切にしていこうと思います。」
「お母さん、いつも朝早く起きて、お弁当を作ってくれてありがとう。世界一のお弁当です。」
などなど。
もう涙止まりませんよね。
すごく感じることは、まだまだ幼いと思っていた子供たちが、自分の思っていること、伝えたい事、感謝の気持ちなどを、とても素敵な、また感情を込めた言葉を選んで、語っていることです。こんな言葉をいつ話せるようになったんだろう、と感動してしまいます。大人ではない、子供の素直な言葉がとても素敵です。
私も、子供を持つ親として、子供たちに、何かしてあげられているんだろうか、と思ってしまいます。いろんな家族構成があり、いろんな環境があり、いろんな立場はあるけれども、親が子供を思う心、子供が親を思う心は、一緒ですね。
親は子供を大好きであり、子供は親を大好きであるんですね。たとえ今は何かあろうとも、本当は、みんな大好きなんです。そんなことを、改めて考えさせる場面です。
また、指導者が、子供たちに語る場面があります。
「私は、君たちに常に厳しく指導していました。とてもしんどい練習も、何度も何度もさせていました。それで、反発があったことも何度もありました。しかし、何度も話し合いをして、君たちは負けずについてきてくれました。そして、結果も残すことが出来ました。本当にうれしいです。私は、みんなの事が大好きです。」
指導者も、子供の事を思って、いつも厳しく指導していても、やっぱり、この『君たちの事が、大好きです。』と言う、一言に尽きるのではないでしょうか。
子供は指導者を、信頼し、尊敬する。指導者は子供たちが大好き。
これこそが、原点ですよね。
こんなシーンを、後輩たちが、じっと見つめています。そして、このチームに入ってきた意味を再確認するんですね。
『自分もこのチームで、頑張ってみよう。』と。
後輩たちの保護者さんもそうではないでしょうか。
『自分も頑張って、子供たちをサポートしていこうと。』
世の中には、いろんな考えやいろんな環境のチームがあります。ですが、どのようなチームも、必ず卒団していくのです。
そんな時子供たちから、
『お父さん・お母さん、このチームで野球をさせてくれて、本当にありがとう。僕はこのチームで、野球が出来て本当に幸せでした。感謝しています。お父さん・お母さん大好きです。』
と、言ってもらえたなら、指導者も保護者も子供たちも、最高ですね。
そんなチームが、たくさん、たくさんできることを、私は切に願っています。
子供たち、本当にありがとう。保護者の皆さん、本当にお疲れさまでした。そしてありがとう。
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