身体が動かんかったら声を出せ

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コンディショニング

今回もウォーミングアップでの話。

前回のブログでも話したように、選手は、その日その日によって、それぞれコンディションが違います。

個人でもそうですし、チームとしてもそうです。

選手が、ウォーミングアップの集合場所に集まってくると、その日その日によって、全体の雰囲気が伝わってきます。

例えば1軍のホーム球場での場合。

選手は集合場所には、ほとんどの選手が、アップの5~10分前には集まっています。

その時、チームが連勝中や、優勝争いをしていたりして、チームの調子のいい時は、みんなニコニコして、互いにじゃれあったり、何かして遊んでいたり、立って笑って話をしていることが多いのです。

しかし、連敗中の時や前日がナイターで、しかも延長戦の末敗戦。そして今日は、デーゲームとなってくると、集合場所には、重たい雰囲気。しかもほとんどの選手が座っている。中には寝転がっている選手もいます。話し声もあまりなく、小声でしゃべっている始末。話の内容も、決して楽しそうな感じはしません。心が重く、その場の空気が重いと、みんな何故か立っていないんですね。もちろんテンションはかなり低い。しかし、今日も頑張って試合をしないといけない。今日こそ勝たなければならない。そんなことは選手も重々わかっているのです。もちろん、全体のテンションが下がっていることも。

ここで、重要になってくるのが、その日のスタートをさせるトレーニングコーチのウォーミングアップです。

そんな日には、いつものように決まりきったことをするのではなく、内容も工夫して、気分も体も少しでも軽くなり、

「よし、今日も頑張るか!」と思わせなければなりません。全体の空気を換えなければなりません。

ただ、筋温を温め、関節を柔軟にし、素早く、力強く動けるようにすることは、誰だってできるでしょう。

しかし、私はいつも思うのです。「やっているのは人間で、そこには必ず心がある。」と。

だから、心を動かすような言葉かけをし、時には笑わせ、心が自然に弾んでくるようにメニューも考えてみる、変更していくのです。

特に、1軍の場合、身体よりも心のアップに、私は重きを置いていました。チーム全体の空気感がその日の結果にかなり影響を与えると思っているからです。

 

それとは逆に、ファームの選手に関しては、もちろん心と身体のウォーミングアップも大切なのですが、それよりも、教育に重きを置いていました。

ファームの場合、もちろんベテラン選手や、何年間もプロ野球を経験している選手もいます。しかしながら、基本的には若手で、プロ野球選手として、心も体も考え方も、まだまだ成長段階の選手がほとんどです。

1軍と同じように、体調であったり、メンタルであったり、スケジュールであったり、いろいろな要因で個人的にコンディションはバラバラです。
しかし、1軍と明らかに違うのは、チームの状態が、現在どうであろうと、あまり関係がないということです。

1軍の場合、いくら自分が成績が良くとも、チームの成績が悪ければ、翌年の年俸はあまり上がりません。チームが優勝するからこそ、自分が評価されるのです。ですから個人の成績とチームの成績が直結しています。

しかし、ファームの場合、いくらチームが勝てなくても、自分の成績が良ければ、1軍に昇格できます。ですから個人の成績が全てなのです。
そうなってくると、1軍のトレーニングコーチとファームのトレーニングコーチのウォーミングアップの時の、選手に対する指導の仕方は必然的に変わってきます。

今はまだ、自分の事しか考えられないかもしれないが、自分が1軍に昇格した場合、自分だけではなく、チームのために何ができるかをしっかりと教育しておかなければなりません。

また、ファームの若手選手の場合、試合の疲労とともに、試合後の厳しい練習によって、かなり体力的に疲れています。日によっては、前日のハードな練習によって、翌日、身体が全然動かないような時もたくさん有ります。

1軍選手とはまた違った疲労感ですね。

特に私は、ファームチームのウォーミングアップに関しては、常に全力を求めます。

しかしながら、連日のハードな練習によって、身体が全然動かない選手が混じっていることもわかっています。時には体調があまりよくなくて、身体が動かない選手もいるでしょう。しかし、それをそのまま放置しているわけにはいけません。

身体は、いつものように動かないけれども、チームのために、いい雰囲気で、元気を出して、今日も練習や試合に臨めるように、自分が何かをしなければなりません。
身体のコンディションは良くなくても、少しでもチームに貢献できるようにしなければなりません。それが、チームの為であり、自分のためになるからです。

ですから、そんな時、私は、ウォーミングアップ中に、大声でみんなに向かって叫ぶのです。

「体が張ったり、体調が悪かったりして、身体が動いていない選手!
体が動かんかったら、声を出せ!いつも以上に声を出せ!
そしたら、俺も、あぁ、この選手は、今日は体が動かないけど、大声出して、テンション高めて、何とかチームのために、自分のために頑張ってるんや。ってわかる。
身体が、ちょっと動かないぐらいで、自分で勝手にテンションを下げるな!
ええかぁ、そうやって、頑張って、みんなのために、自分のために元気出して、声を出していったら、今まで以上にみんなも元気になるし、身体も動くようになる、動かなかった自分の体もだんだん動いてくるんや!」
と言って、選手を鼓舞していました。

ちょっとめちゃくちゃですけど、自分は本当にそう思うんです。

波動を下げてはダメなんです。自分で頑張って波動を上げていかないと。その場の波動が低いと、良い事など決して起こりません。

そんなことを、若い時から、コツコツと教えていくことが、将来選手のために大切なことなんだと私は思うのです。

自分が自分のために、チームのために、何ができるのか?何だったら出来るのか?

そんなことを、考えることができる選手を育てていきたいのです。

 

 

 

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