怪我をした選手にとって、数週間・数か月間、プレーをできない時期があります。
しかしながら、無理を押して、試合に出場したりする場合も多々あります。
もちろん、シーズン最後の試合や現役最後の試合など、気持ちもわかることもあります。
注射を打ったり、痛み止めを飲んだり、テーピングをしたりして。
もちろんそれで、自分も周りも納得することもあるでしょう。
それが、プロであったり、高校最後の夏であったりするのなら、私も理解できます。
しかしそのようなことが、少年野球や中学野球の話になってくると、
『ちょっと待ってよ!』ってことです。
この子の将来は、だれが責任取るの?って。
指導者が、「絶対っだめだ」と言っても、
逆に保護者や選手自身が、「どうしてもやりたい」と言うのならまだわかります。
でも、保護者や選手の方から、痛いとか、まだ不安があるのでやめておきたいといっても
指導者の方が、強硬に試合に出すケースがあります。
これって、どうなんですか?
「無理しない範囲でいいから」など、わけのわからない理由。
試合に出たら、気にせずにプレーしてしまいますよ。ましてや子供ですよ。
コントロールできるわけないですよ。
なぜそんなに、焦らすのですか?焦るのですか?
人数が足りないなら、試合に無理して出場しなければいいじゃないですか。
その一つの試合に無理をしたばかりに、野球人生を棒に振ってしまった選手を何人も見てきました。
結局、いい状態で回復してきたのを、その数日間の試合や練習試合に強行出場したために、再び患部が悪化したり、そこをかばってほかの場所を痛めてしまうことが沢山あります。
また、その結果、復帰予定が大幅に遅れてしまったりするのです。
また今まで以上にひどくなってしまい復帰できなくなるケースもあります。
急ぎたい気持ちもわかります。試合に出たい気持ちもわかります。
でもね。小学生や中学生に関しては、無理するときはまだまだ先だということです。
高校生にも例外はあるかもしれませんが、あてはまると思います。
無理をせず、じっくり行くことで、回り道や遠回りしているような気持になるかもしれません。
しかし、しっかりと立てた計画通りに復帰していくことが結局近道になるのです。
プロの世界でも、無理をして出場したことが、数年後の自由契約や引退という、悲しい形になってしまったことを何度も見てきました。
その時はつらいかもしれませんが、思い切って試合には出ないという決断が、後々にはチームに迷惑をかける期間が短くなって、また、コンディションも整ってその後の好成績につながっていき、自分自身にとってもチームにとっても最良の近道であったということになるでしょう。
何でもかんでも、無理をして出ていいというものではありません。
強硬に出場することが今後の野球人生にとって、どのようなリスクをはらんでいるのかを、しっかりと考えていく行動していく必要があります。
目の前の試合がすべてではありません。
子供達には、まだまだこれからたくさんの試合が待っているのです。
完全に壊してしまってはいけません。
子供たちを守りましょう。
子供の夢を、たった数試合焦ったために、壊してしまってはいけません。
子供は宝物です。
この宝物を傷つけることなく、つぎのステージへ送り届けましょう。
それが、チームとして、指導者としてのつとめです。
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