準備が全て!
試合開始、1球目から全力でプレーできるようになるまで、しっかりとウォーミングアップできていますか?
私は、これまで、少年野球・中学硬式・中学軟式・高校野球などの大会の時、各チームの試合前のウォーミングアップをいつもチェックしています。
その時にいつも思うことがあります。
「こんなアップで、果たして初球から全力で行けるの?」
特に感じたのは、中学硬式。
試合前に、全員が成立し、確認作業をする時間があるのです。
ウォーミングアップの途中で呼び出され、整列し、そこでまた時間が経過するのです。
第一試合の場合、会場に到着し、荷物を集める場所を決め、そこに荷物を置き、みんなで荷物を運び、バタバタと動きながら、グランドでアップが始まり、またその途中で呼び出され、終わり次第またアップが始まり、まだ体が出来ていないのに、時間がないから慌ててキャッチボールをはじめ、先発投手はブルペンに向かう。
私はそこで、先発投手を、こっそり見ているのですが、全然出来上がっていないのに、時間がないから、投球練習をやめてしまう。
「いやいや、まだ全然できてないから。」
「ボールもまだまだ、走ってないし、身体も切れてないけど、そのままで試合に投げるの?」
って感じです。
案の定、その投手は、ボールも走らず、コントロールも悪く、失点ばかり。
チームも敗戦。
後半に、バッターも反撃するも、すでに遅し。
私にすれば、完全に準備不足です。体がやっと動けるようになった時には、試合も後半。
終わってます。
これは果たして、時間の問題だけなのでしょうか?
選手も指導者も、時間がないから、場所がないからと思っていないでしょうか?
それよりもまず、初球から全力で走れる。全力で打球を追える。全力でスイングできる。全力で投球できる。いや、それが出来ないといけないと本当に思っているのでしょうか?
もしかしたら、試合前にあんまり動き過ぎたら、疲れるとでも思っているのでしょうか?
いやいや、そんなウォーミングアップでしっかり動いたからと言って、疲れて試合が出来ないというのなら、そんな体力なら、試合なんかするな!と言いたいです。
それぐらいの体力、日頃からしっかりやっていたら、何でもないことです。
ラグビー日本代表の試合前の表情をみましたか?
まだ、試合前30分ぐらいだというのに、すでに汗でびしゃびしゃですよ。
やはり、あれだけしっかり、心も体も準備しているからこそ、1球目から全力で行けるのです。
私も、オリックスの2軍選手のアップをしていた時、選手との約束ごとを決めていました。
それは、アップの最後のショートダッシュの時に、
『自分がプレーボール初球を内野ゴロを打って、それを内野安打にしようと全力で駆け抜けることができるようなスピードが出せるようになるように、最後の1本までのアップの時間で心と体を仕上げなさい。』
ということでした。
もちろん、選手も理解をしていても、毎日毎日、やり遂げることは難しいです。
身体がなかなか動かないこともあるでしょう。
そんな時は、みんなが身体が切れるまでアップをやめず、繰り返し繰り返し、ダッシュを行いました。
もちろん、気持ちのテンションが上がるように、いろんな言葉を使い分けて、ほめたり、笑わせたり、いろんな手を使って。
アップが終わったときに。『さぁ今日も頑張るぞ』!と全員が思えるような終わり方をしなければなりません。
心と体が、全力で立ち向かえるように、もっとウォーミングアップを突き詰めてほしいと思います。
その1球がすべてを決めるのです。体が動き出したらなど、言っていたら終わってしまいます。
時間のせい、場所のせいになんか絶対にしないでください。
各チーム、それぞれ環境も、人数も、、移動距離も、移動手段も違います。
それぞれが創意工夫して、悔いの残らないように準備をしてください。
たかがアップ、されどアップ。
準備が全て!
コメント