指導者は、本当に、週末や祝日に一日中、野球の指導に自分の人生の時間を使うことに何の疑問も持っていないのでしょうか?
その家族はどう思っているのでしょうか?あきらめているのでしょうか?
「本当は、休みたいとか、半日練習でいいのに。」と思っているのではないだろうか。
先日、私のセミナーに参加された、指導者の方にこのような質問をすると、
「本心は、休みたいです。」ということだった。
私は、いつも、週末の指導者の方や保護者の方たちを見ていて、毎週、毎週、子供たちの為とはいえ、朝から晩まで、ずっと自分たちの時間を捧げているのを見ていて、「これって、本当にこんなに野球、野球ばかりでいいのかなぁ?」と感じていました。
野球の練習は、やることが多く、繰り返し繰り返し練習することが必要で、しかも平日は、なかなか練習できないから、土日や祝日は、仕方なく一日中練習しなければならないと、漠然と思っているのではないでしょうか?
本当にそうでしょうか?
私は、プロ野球コーチ時代、1年の半分以上は、遠征やキャンプで、家を空けていました。もちろん、皆さんが普通では休みになる、週末、ゴールデンウィーク、お盆休みなど、逆にいつもより、試合が多く組まれるため、休みなどありません。子供が小さくても、夜に帰るのが遅く、子供たちと遊べることも少なく、家族で一緒に出掛けることなどほとんどありませんでした。学校行事にもほとんど参加できず、寂しい思いをしておりました。二人の子供たちは、妻が育ててくれたと感謝しています。妻は、ママであり、パパの役割を担ってくれていました。子供たちも、妻も、みんなと同じように、日曜日など家族で一緒に過ごしたかったのではないでしょうか。少なくとも私はそうしたかったです。
皆さんも、毎週毎週、土日・祝日にもかかわらず、朝から晩まで。野球、野球ばかりで本当にいいのでしょうか?
あなたの奥さんや、彼女、そして子供たちは、あなたと一緒にもっと時間を過ごしたいと思ってはいないでしょうか?
また、家族と過ごさなくても、あなた自身、野球以外に自分のためにしたいことがあるのではないでしょうか?
私は本当にそう思うんです。自分がそれが出来なかったから。
『子供たちの為に、自分の時間を一日中ささげることが、良いことなんだと。仕方ないんだと。』無理にそう決めつけていませんか?
はたして本当にそうなのでしょうか?
野球、野球ばかりの経験しかしない子供たちと、昼から家族で一緒に出掛けたり、本を読んだり、映画を見たり、勉強したり、他のスポーツを観戦に行ったり、キャンプに行ったり、野球以外の友達と遊んだりする経験をしほうが、その子の将来を考えたらいいのではないでしょうか?
どれだけの子供たちが、最後の最後まで野球をする人生を歩むのでしょうか?
例えばプロ野球選手になるとか。
あなた達が指導しているほとんどの子供たちが、野球には関係のない人生を歩むでしょう。
その時に、子供の時代、野球しかしていないのと、いろいろなことに興味を持って経験しているのとどちらがいいと思いますか?
私は、指導者自身も、週末に、野球から離れて、自分だけの時間や家族との時間を過ごすことによって、いろいろなことを学び経験することで、また子供たちに野球を指導する場面で、広い見識で指導できるようになるのだと思っています。
野球・野球ばかりの狭い狭い世界しか知らない指導者よりも、いろいろなことを学べる指導者を子供たちも保護者も望んでいるのではないでしょうか。
時間がない時間がないと、最初から決めつけていませんか?
野球の練習は、どこのチームも同じような練習ばかりです。
もっと指導者が知恵を絞って、どこもやってないような練習方法を考え出してやっていってもいいのではないでしょうか。
子供たちの集中力が続く時間には限りがあります。練習が長いから、ダラダラするのです。長いからさぼろうとするのです。もっと工夫して、もっと練習を短くしてほしいのです。特に小学生のチームには。
あなたは良いと思っているのかもしれません。しかし、あなたにも家族があり。子供たちにもそれぞれ家族があるのです。
何か、みんながあきらめているような気がします。仕方ないのだと思っているように見えます。一日中しないといけないかのように。
本当にそうでしょうか?もっと、工夫する点はないのでしょうか?
あなたも自身も、もっと人生を楽しんでください。野球だけだはないはずです。もっともっとやりたいことがあるはずなんです。
家族にももっと、あなたの時間を捧げてげてあげてください。一緒になって楽しませてあげてください。
子供たちにも、もっと野球以外の経験をできる時間をあげてください。
それをすることで、もっと野球が好きになり、集中力がつき、怪我が減り、指導者も、保護者も、子供たちも、家族も幸せになると思うのです。
もっともっと幸せになりましょう。もっともっと楽しくいきましょう。そしてみんなが笑顔になりましょう。
私は、そんな野球界の未来が見てみたいのです。
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