目は口ほどに物を言うとは、本当です。

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私は、今までにたくさんの人たちと関わってきました。運動を指導したり、リハビリをしたり、教育をしたリ、いろいろなタイプの人たちと関わってきました。

子供たちもいれば大人たちも、そして高齢者も。

仕事柄、その人たちのいろいろな動作や仕草、言葉使い、表情など、いろいろな人間観察をしてしまいます。

『この人は、○○と言っているけど、本当は△△と思っているんだろうな。』とか、

『痛くないと言っているけど、あの時の動きを見ていると、本当は痛いんだろうな。』とか、

『指示した動きはしているけど、全然他の事考えているな。』とか、

思ってしまうのです。

先日もこんなことがありました。

5~6人ほどの少人数の団体指導。

私は、ある道具を使って、トレーニングをさせていました。

対象は小学生から中学生です。

今回は、室内での指導でした。

私はその時、何故か指導する前に、子供たちの学校の成績が気になって尋ねていたのでした。

もちろん成績優秀な子供、平均点の子供、成績が非常に悪い子供、さまざまです。

私は、その集団にトレーニングの指導をして、子供たちを観察をしていました。

もちろん誰も無駄話などしていません。一人一人トレーニングをしています。

そのメニューは、椅子に座り、道具をもって手首のトレーニングをするのですが、じっと観察していると、学校の成績が優秀な子供は、しっかりと手首と道具に目をやって、集中してトレーニングをしています。成績が普通の子供は、ぼんやりと、手のあたりを眺めながらトレーニングをしています。

そして最後に成績が非常に悪い子供を見てみると、壁に掛けてある写真や絵をぼやーっとした目で、キョロキョロ見ながらトレーニングをしているのです。

普段なら私も、『おい!○○、ちゃんと意識してトレーニングできてるか?』と注意するのですが、この時は何故か注意する気になれませんでした。

『あぁ、この子は、すべてにおいてこんな感じなんだろう。』と、

野球の練習であっても、学校の授業であっても、家での勉強であっても、すべてがこのような感じなんだと。ただ、やっているだけ。何も身に付いていないんだと、そう思ったのです。

ここで私が、注意したとしても、この子供の根本を直さなければ、何も変わらないのではないかと思ったのです。もちろん、壁の写真や絵を見ている目を見ても、ボケーっとした目です。全く力強くありません。トレーニングについてもただ回数をこなしているだけです。効果があるとは思えませんし、明日になったら、今日何をしたのかも忘れているでしょう。

やはり、目つき、まなざしが全然違うのです。

他にも、トレーニングをしながら、目が笑っている選手もいました。何か他の事を考えているのでしょう。この子供もトレーニング効果は薄いでしょう。やはり、目を見たらすべてがわかってくるのです。

昔から、『目は口ほどにものを言う。』とはよく言ったものです。

その人の感情、心の動き、集中力、興味がある、ない、すべてが目に現れてくるのです。目に力がある、ない。もそうでしょう。そして目に現れる感情が表情となって表れるのです。

あの成績の非常に悪い子供には、今度会った時には、目の事を伝えてあげようと思っています。すべての行動について、目線・目力が、その行動に影響を及ぼすことを。それをもし彼が理解し、実践していってくれるならば、必ず、学業も野球も向上していってくれるものだと信じたいのです。

以上、目は口ほどに物を言う。でした。

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